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手のひらSTORY

VOL.07

重ね格子柄刺繍アクセサリー

テキスタイルデザイン ..... matohu 関口真希子
アイテム制作 ..... 刺繍工房 (株)笠盛
素材 : 刺繍 ..... キュプラ ポリエステル
素材 : ピン ..... 真鍮
素材 : ピアス ..... チタン製

制作ストーリー

このアクセサリーは「糸」だけでできています。
桐生の創業140年の刺繍工房・笠盛のアクセサリーブランド「OOO(トリプル・オゥ)」とのコラボレーションで生まれました。

OOO(トリプル・オゥ) を中心になって進めているのは片倉洋一さんです。
実は、デザイナー二人が片倉さんと出会ったのはmatohuを始める前、パリの共通の友人のアトリエでした。そんな長い友人の片倉さんと東京で再会したのが、素材の展示会場、笠盛さんのブースでした。笠盛さんにはブランドがスタートしたばかりの頃から、長くお世話になっています。まさか、そこにスタッフとして片倉さんが立っているなんて!

片倉洋一さん

片倉さんはどんどん新しい刺繍のテキスタイルの可能性に挑戦していき、いつも刺激をもらっていました。その結実した企画のひとつがOOO(トリプル・オゥ)です。
そして2022/23AWの企画のタイミングで、また思いがけないところでの再会があり、OOO(トリプル・オゥ)とのコラボレーションへとつながりました。

今回は、重ね格子柄の銘仙に合わせたデザインで、ブロック柄と千鳥格子柄をそれぞれ別々に作り、ふたつをあとからドッキングしてもらうことになりました。
無地のブロックは、刺繍の針の運び方で全く異なる表情を見せます。はじめにその針目と、千鳥格子の刺繍での可能な形状を探る企画案が届きました。

それに基づいて実際の試作が送られてきました。
このデザインは、角で終わる箇所が多く刺繍には難しい課題がありました。
また大事なのは形状ばかりではなく、糸の素材との相性もあります。
レーヨンとシルクを候補にしていましたが、銀糸を使うことにしました。
濃色の銀糸は京都、西陣の銀糸を取り寄せていただきました。

送られてきた試作サンプルを元に、止め位置を追加してもらいました。

モチーフの大きさを中央のサイズに小さく修正してもらいました。
最後まで、写真や電話で細かな修正のやりとりを繰り返しました。

糸だけで作られている、つけ心地のやさしい軽やかな刺繍のアクセサリーが完成しました。
銀糸がアクセントになっています。色の重なりを楽しんでください。
ブローチはハットにつけていただくのもオススメです。